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ニチハパミールへの塗装はダメ!メンテナンス方法をご紹介
最終更新2024年2月14日
ニチハ製パミールへの塗装はお勧めできません!パミールは塗装をしたくても出来ない、問題を抱えた化粧スレート屋根材なのです。
その理由は、パミールが、表面から素材が剥がれていくミルフィーユ現象や、釘の腐食を起こしてしまうからです。
パミールを塗装したらどうなるのか?最適なメンテナンス方法は?
パミールの屋根はそろそろメンテナンス時期を迎えているはず。パミールについて気になる事や疑問点、ニチハの対応について一挙ご紹介しますのでぜひメンテナンスにお役立てください。
パミールは1996~2008年にニチハから販売されており、それ以降は製造・販売もされておりません。実はこの製造時期が非常に重要で、当時は建築資材等にも多く含まれていたアスベスト(石綿)による健康被害が取り沙汰されていました。その後、労働安全衛生法施行令により、2006年にはアスベストの製造・使用が全面禁止となりましたが、屋根材メーカーも1999年には「アスベスト含有屋根材を製造しない」と発表していたようです。そのため、屋根材メーカーも軽量で高耐久、断熱性に優れていたアスベスト(石綿)に代わる素材で試行錯誤の上販売した結果、問題を抱えた屋根材が誕生してしまいました。
今回テーマであるニチハのパミールはまさにその時期販売されたノンアスベスト屋根材の先駆け製品ですが、
実は他にも
☑ セキスイ かわらU
☑ クボタ アーバニー・コロニアルNEO 等
☑ 松下電工 レサス・シルバス
といった各屋根材メーカーから販売されていた屋根材は塗装が出来ない、問題を抱えている屋根材として知られています。
ちなみに各メーカーで製造方法等が異なりますので、当然劣化の仕方も違います。パミールの場合、薄い板を一枚ずつ重ね合わせ圧縮して水分を抜いていく抄造法(しょうぞうほう)で製造されていました。
2024年現在で考えれば築15~30年程度のお住まいに使用されていると考えられ、正に「そろそろ屋根の塗装を考えようか?」「屋根が破損してしまった」といったメンテナンスを検討される方が多いのではないでしょうか?「パミールかもしれない」「パミールと指摘された」という方は、引き続きどのような症状が出るのかをチェックしましょう。
通常であれば化粧スレート屋根材は築10年程度で塗膜が劣化し、色あせや苔・藻の付着が目立つようになり、塗装メンテナンスを行うことで劣化を遅らせることができます。
しかしパミールの場合は先ほど紹介した抄造法で製造されたことで【層間剥離】が発生しやすいのです。ミルフィーユ現象とも呼ばれますが、表面から1枚ずつ剥がれてしまうことで屋根材の素地が露出してしまうのです。
抄造法は一見何層にも重ねることで強度が増すイメージがありますが、1枚1枚の層に水が入りやすく、剥がれを起こします。表面に現れた白い素地は防水性もなく、後はただ吸水を続け、劣化を進行させるだけになってしまいます。
またもう一つの問題として「釘の腐食」が挙げられています。ニチハはパミールを固定する際の耐食性表面処理を施したラスパート釘の中に、一部めっき層不足の釘が混入されていたと発表しています。被膜の薄い釘は通常よりも錆び・腐食を起こしやすく、急に屋根材が落下してしまうという被害も起きてしまいます。
特に屋根が急勾配の場合、強風・台風時に影響を受けやすくお客様宅の敷地内への落下だけではなく、隣家の外壁や建具回りに飛散してしまい、そちらの修繕費用も負担せざるを得ないケースも増えてきています。釘に関してはリコールを発表されましたが、お住まいに施工されている釘の被膜が薄いのか正常なのか等分かるはずもありませんよね?
最もニチハのパミールだと分かる代表的な症状はやはり層間剥離です。何度か見ている屋根工事業者であればまず間違いなく見極められます。しかし経験の浅い塗装専門業者、契約を取りたいがために誤った施工を提案する悪徳業者は塗装を提案してくることもあります。そしていざ塗装前の高圧洗浄をしたときに、屋根材表面が剥がれ至る所に白い素地が現れてしまうのです。
この際素地の露出は劣化した通常の化粧スレート屋根材とは比にならないほど酷く、塗装など出来る状態ではなくなってしまうのです。すぐに屋根工事業者を手配する事は困難で、同様な流れで私たち街の外壁塗装やさんへ問い合わせをしてくる塗装業者も多く、お客様が一番心配になられるケースだと思われます。
一見問題のない屋根に見えたとしても、隠れた欠陥が必ずあります。そのため私たち街の外壁塗装やさんでは、点検時にニチハのパミールと判断した時点で塗装は決してご提案いたしません。
パミールに対してのメーカー補償ってあるの?
パミールに関しては上記の症状や使い続けるリスクについて報道番組で取り上げられたり、裁判やクレームに発展したりということもありました。ここまで注目されていれば「何かしらメーカー側の補償があるの?」と考えられる方も多いと思いますが、実はありました。
それはニチハ製のアスファルトシングル「アルマ」でのカバー工法です。実際ニチハよりアルマでのカバー工法を提案されたお客様よりご相談を頂いたことがありますが、屋根面積分の屋根材のみが対象でした。十分な対応に聞こえるかもしれませんが、屋根材だけではカバー工法は施工できず、防水紙や棟板金などの副資材や足場仮設費用、そして施工費もお客様負担となってしまいます。
上記はパミールの問題点が認められた場合であって認められないケースもあります。また最大の問題点は築10年以内に不具合を発見し報告した事例のみが対象でした。施工時期から考えると、まだニチハのパミールが使用されているお住まいに対しての補償や対応等はありません。だからこそ自身の出費を抑えるためにも、正しいメンテナンス方法を知った上で屋根工事に臨んでいきましょう!
ここまででなぜパミールが塗装出来ないのか、劣化が軽微でも塗装が推奨されていないのかがお分かりいただけたかと思います。では実際パミールであった場合、どのようなメンテナンスが良いのか、選択肢は屋根カバー工法か屋根葺き替え工事の二択です。
屋根カバー工法
屋根カバー工法は既存屋根材、つまりパミールの上に新規屋根材を被せる施工方法です。パミールを撤去する必要もないためコストを抑え、屋根は二重に仕上がるため断熱性・遮音性が向上します。デメリットとしては軽量な金属屋根材での施工が主流ですが、施工前よりも多少の重量負担がお住まいにかかります。
またコストを抑えるといっても屋根の上に残しているのはメンテナンス出来ないパミール。カバー工法は現状で雨漏りしておらず、下地である野地板へ釘がきちんと固定できる状態かの確認が必要です。また、葺き替え工事であれば新しい下地に防水紙や新規屋根材を固定できる為、費用が許すのであれば撤去してしまった方が良いかもしれません。
屋根葺き替え工事
屋根葺き替え工事ではまず不要なパミールの撤去、下地の補修・補強、屋根の軽量化が図れます。屋根材の撤去時にアスベスト含有屋根材の場合は余計に費用が掛かりますが、層間剥離等の劣化が出ているパミールはまず間違いなくノンアスベスト屋根材ですので問題はありません。
現在販売されている化粧スレートには目立った問題もありませんので、この機会に化粧スレートに葺き替えても良し、高耐久で軽量な金属屋根材へ葺き替えても良し、今後のメンテナンスで頭を抱えることはなくなります。
但し、化粧スレート屋根材であっても金属屋根材であっても変わらず塗装メンテナンスは必要となります。化粧スレートであればタスペーサー設置やカッター・皮スキでの縁切り、金属屋根材であれば錆止め塗装といったポイントを押さえ、正しいメンテナンスを検討していきましょう。
今回はニチハのパミールに焦点を当ててご紹介いたしましたが、他にもたくさんの問題を抱えた屋根材が存在します。
☑ 塗装をするつもりだったのに塗装が出来ないと言われ予算オーバーしてしまった
☑ 点検を依頼した後に屋根材の割れが更に酷くなってしまった
☑ 火災保険を申請するつもりが屋根材の種類により承認されなかった
等、補修やメンテナンス時に当初の計画から外れてしまったというご相談も多く頂きます。
現実的な問題として、パミールで火災保険が通るのは稀です。特に2018年・2019年の台風以降特に厳しくなっているようです。
また契約後に上記のことがきっかけでトラブルに発展し、屋根工事がなかなか進まないといったケースも多々発生しているようです。
私たち街の外壁塗装やさんでは、契約後から追加工事や予期できない下地の腐食発見等を除き追加費用を発生させないためにも、徹底的な調査を行いその状態に最適な塗装メンテナンスをご提案させていただいております。もちろんパミールなどの問題を抱えた屋根材は、劣化次第では被害を拡大させないためにも屋根に上らず目視点検、塗装以外の補修工事をご提案させていただくこともございます。
☑ 使用している屋根材の種類が分からない
☑ 塗装を検討しているが屋根の状況が分からない
☑ 屋根材を長く使い続けるために適切なメンテナンス方法を知りたい
という方はお気軽に施工実績20,000棟の私たち街の外壁塗装やさんへご相談ください。点検・お見積りは無料、新型コロナウイルス対策を徹底の上お伺いさせていただきますのでご安心ください。
☑ 塗装を検討しているが屋根の状況が分からない
☑ 屋根材を長く使い続けるために適切なメンテナンス方法を知りたい
という方はお気軽に施工実績20,000棟の私たち街の外壁塗装やさんへご相談ください。点検・お見積りは無料、新型コロナウイルス対策を徹底の上お伺いさせていただきますのでご安心ください。
ニチハパミールへの塗装はダメ!
メンテナンス方法をご紹介まとめ
メンテナンス方法をご紹介まとめ
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パミールとはニチハが1996~2008年まで販売していた化粧スレート屋根材です。アスベストの使用制限がかかった2000年頃、先駆け製品として抄造法で製造されたパミールですが、塗装できない大きな問題を抱えていました。パミール以外にも各メーカーから塗装出来ない、補修しても意味がないという屋根材が数多く販売されていました。
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抄造法で製造されたパミールは屋根材の層に水が入りやすい構造の為、層間剥離と呼ばれる現象を起こしてしまいます。またラスパート釘の一部が被膜厚不足によって錆びやすい傾向があると発表されています。釘の錆びやすさを確認することも難しく、屋根材が傷み続けてしまうため、塗装メンテナンスは絶対にオススメいたしません。
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パミールに関しては築10年以内での報告に対しての屋根材支給等対応がありましたが、製造時期より13年以上が経過している為現状メーカーでの対応や補償はありません。
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パミールは文字通り塗装が出来ない屋根材として知られている為、屋根カバー工法か屋根葺き替え工事の二択しかありません。どちらの施工をするとしても、新規屋根材は塗装メンテナンスが欠かせませんので、誤った施工方法で雨漏りを起こさないためにも、新規屋根材にとって正しい塗装・メンテナンス方法を把握しておきましょう。
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パミールかどうか経験豊富な工事業者であればまず見極められます。契約後に施工に関してトラブルが発生してしまった、屋根材の種類が分からず補修方法を決めかねている等、普段見ることのない屋根に関して不安がございましたら、お気軽に施工実績20,000棟の私たち街の外壁塗装やさんにご相談ください。
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